腱障害tendinopathy ③

治療法による分類 = 急性期tendinitis + 慢性期tendinosis (消炎鎮痛剤に効果がある例) + 慢性期tendinosis (消炎鎮痛剤の効果がない例)

診断的治療と呼ばれる手法があります。病態に特異的な治療法を実施してみて、その治療法に効果があれば、「やっぱりあれはこの病気だったね」、という具合です。慢性期の腱障害の患者さんに「とりあえず」で消炎鎮痛剤を処方するのは前項で述べたとおり処方過多に繋がるため避けるべき事態です。ただ、どうしてもその病態を知る必要がある時には診断的治療を試してみる価値があります。消炎鎮痛剤を服用し鎮痛効果が直ぐに得られたら「慢性期の鎮痛剤がまだ効果がある時期だったね」という解釈です。つまりこの時期と急性期のみに腱障害へのステロイド注射の鎮痛効果が得られる可能性があります。重ねて言いたいのは、消炎鎮痛剤の処方過多もステロイド注射の頻回の使用も細かく病態を分けていくと効果が得られにくい事が理解出来ます。


超音波画像による分類 = 急性期tendinitis + 慢性期tendinosis(Early Chronic) + 慢性期tendinosis (Advanced Chronic) 

今度は画像所見から分類します。もっとも治療を悩ませる病態は慢性期のAdvanced Chronicです。理由は石灰沈着が腱内に生じたり、超音波上でHypoechoic area(低エコー像)が見られると腱線維組織の破壊を考えます。いずれもかなり慢性化が進んでいるサインです。自然治癒を期待する事は非常に難しく、回復を期待する場合は手術を勧めます。石灰化や線維組織破壊後の残骸を最小侵襲手術にて除去します。また、超音波画像にて血流の旺盛な増加が見られた場合には異常神経血管束の増殖を疑い、血流を遮断する治療法を選びます。このように治療法が異なる事からあの手この手で病態の時期を分類する事に努めています。

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