アメリカの空気

「とりあえず海外留学をしたら英語が話せるようになる!!」そう思っている人は少なくないと思います。しかし、アメリカの空気を吸ったら、吐く息と同時に英語がぺらぺらと口から出てくると思っている人が多いですが、それは大間違いです。

アメリカと言ってももちろん州ごとで大きく人種も文化も価値観も異なります。別の州への移動に飛行機で7時間も8時間もかかる場所もあります。ほとんど他の国と捉えても良いくらいで、コミュニケーションに使われる英語も大きく異なります。



アジア人移民率が最大のカリフォルニア州(西海岸)では、文法をきっちり使い分ける正しい英語よりは、それより「通じればそれでなんでもOK」という楽観的な英語があります。白人社会が大きな割合をしめる州では「英語の敬語」が重んじられたり、ビジネス英語では「相手の裏を読む英語」が使われたりもします。この辺は日本人が得意の「空気を読む」ですが、英語で空気が読めるようになるまでは相当のトレーニングが必要です。また文法がきっちりしていない英語を話すと「この人はちゃんとした教育を受けていない」とか、「どんな仕事をしているのか」そんなちょっと窮屈な発想になるアメリカ人も中にはいます。

大きな都市であれば、たいがい「日本人会」という集まりがあり、日本スーパーマーケットも存在します。時々楽しむ程度であれば良いのですが、下手すると英語なしに日本語だけで生活が出来てしまう環境にもなりえます。もし言語習得を目指すのであれば最も避けたいところです。頭の中が日本語での思考回路のままで、何年も駐在していても英語が全く話せないままという人も意外に多いです。かと思えば、数ヶ月の滞在で恥ずかしさを捨て去り、見事に思考を英語で行い、アメリカ人になりきれる人もいます。コツは英語で独り言を言うのが言いそうですよ。肘を机の角にぶつけて「いたっ!」ではなく、「ウプス!」「アウチ!」と咄嗟に出るのには拍手です。脊髄反射で英語が飛び出しています。このレベルならアメリカの空気を吸うだけで英語が伸びる域かもしれません。

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