Might も未来形、やんわりさせる。
学生時代の年齢を遙かに過ぎたバリバリの日本人にとって、英語もままならない状態での初めての海外赴任は相当きついものがあります。「どうせ学校英語を習うなら早く教えてほしかった!」というのが本音です。ただ、医学研究の領域における「日本人ブランド」は健在です。我々の良さを最大限に伝える為のツールの1つとして言語習得は必須です。
それではMightいきます!
I may〜(するかもしれない)、の過去形はmight〜(したかもしれない)です。
MightもWould(前回記事)と同じく見た目は過去形ですが意味は未来形です。Probably(たぶん)とほぼ同じく大体50%かそれより少し高いくらいの確率で生じうる事象・言動を示す時に使われます。前項に続いて直接的な意見から少し距離や時間を空けている状態です。Wouldの丁寧語という意味合いよりは、日本人独特の「やんわり」効果があります。決断を迫られている場合に頻繁に使用すると「解答をにごす」とか「頼りない」という少しマイナスな印象を与えてしまうので注意です。
例えば、ルームメイトと共同スペースに置く大きなソファcouchを置くか置かないかで話し合っているとします。
「私はカーペットの上に寝転がってテレビを見るし、特に必要ないよ」と自分の意見を言います。なんなら部屋が狭くなるからむしろ要らないかもな…と心の中で思っています。すると、実はソファが欲しかったルームメイトはこちらが乗り気でない事を考慮してやんわりと押してきます。「It might be nice to have the couch if there are ever other people here, like when my parents visit?」 (例えばさ、こないだみたいに両親が来た時とかにはソファがあったほうが他の人に良いんじゃない?) という具合です。でも、明らかにやんわりと押して来ています。するとこちらは「50%ではなく50%よりちょっと強めだな」と理解して、元々どちらでも良かったので「そうだね、じゃあ置こうか。」となります。最初乗り気で無かったのに、そう言われたらそうだなと思い直した時には、「You might be right.」と言って同意を示しています。他にも、「You might be disappointed to listen my story about …」(今からちょっと言いにくい話をするけど・・・)といって面白くない話をしてきます。これも「ごめんね」という遠慮の意味合いが含まれてはいますが、絶対に続けて話してきますので、聞きたく無い時は正直に「今は都合が悪い」と言った方が海外では賢明です。
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